<高精度の加工>
細かい格子組みには特に高い寸法精度が要求されます。
温度湿度により最大0.5%も伸縮を繰り返すことのある木材を扱うため、
これらのことも計算に入れ、木工としては非常識といわれる0.1mmの単位まで気を遣って作業を行っています。
その他、細かい部品が多く組み合わされる当社製品では、全ての加工に同様の精度を心がけています。
<面加工のなだらかさ>
引出しの手掛け部分、取っ手、各外周やコーナーの丸面部分など、平面から曲面に移行する部分には、線や尖りが残りやすいものです。
これを研削によりなだらかにする手間を掛けているかどうかは、一見同じ形状にみえても仕上がりに大きな差が出ます。
ハンドルケースの取っ手などは、本体ケース以上の手間を掛けて研削しています。
<木地を生かした塗装>
塗装を施すことにより、強度を増し、湿度による木の伸縮を抑えることが出来ます。
しかし、木の表面を塗料膜で覆うことばかりに気をとられ、木の本来の美しさが失われてはいけません。
木の美しさと強度を両立させるため、塗装に関してだけでも、幾度もの工程が設けられています。
<傷、すき間、塗りむらの除去>
- 傷
- 加工中の木材はプラスチックや金属などよりも柔らかく、打ち傷、すり傷、おし傷等が付きやすい材料です。
そのため、加工中には常にこれらに注意して大切に材料に扱わなければなりません。
- すき間
- 部品と部品の接合部にすき間生じないよう、さきに述べた高精度の加工、及び、正確な組み立てが求められます。
- 塗りむら
- 塗装は木質を生かすよう、透明塗料を使っていますので、塗り重ねの量により色ムラが生じてしまいます。
自然で均一な仕上げとするため、高い塗装技術が必要となります。
これら傷、すき間、塗りむら等の発生を防ぐため、細心の注意を払って作業するとともに、
製品となるまでの工程内に更に3重の検査を設けています。
自然を暮らしの中にいざない、心豊かな知的生活を演出いたします。